当院放射線科は「画像センター」とも呼ばれています。
主に診療放射線技師が在籍し、様々な検査を行っています。
当院の診療放射線技師は、この画像センターの他、健康管理センターでの健診業務や手術室・病棟業務、画像管理など業務する場所が多岐にわたります。
検査機器としましては、MRI、CT、X線単純撮影装置、X線透視撮影装置、X線骨塩定量装置(骨密度:DEXA)、ポータブルX線撮影装置、外科用Cアーム型X線装置、マンモグラフィ装置などがあります。
MRI
MRI (磁気共鳴断層撮影装置)とは?
磁気共鳴断層撮影装置 (Magnetic Resonance Imaging略してMRI)は、人体に影響のない大きな磁石と電波により人体内部を撮像する装置です。 軟部組織のコントラストに優れ、頭頚部(主に脳神経外科・神経内科領域など)、体幹部(消化器外科など)、四肢(整形・形成領域など)、脊椎・脊髄(整形領域など)、を寝ているだけで全身の断層画像をあらゆる角度で撮像できます。被ばくはありません
一般撮影やCT(Computed Tomography)で使用されるX線や、放射線治療で使用されるガンマ線などの放射線は使用しません。注意事項があります<WARNING>
超伝導磁石を使用している場合、強磁場は24時間、システム全ての電源を切っても発生し続けます。 強磁場の影響が人体に害を及ぼす可能性があるので、検査室内に金属類を持ち込むことが出来ません。 検査する前には、必ず金属類が体内外にないことを確認して下さい。当院のMRIの紹介
当院はMRIを1台稼働しております。また、当日予約もお受けしておりますので、担当医にご確認下さい。MRI検査を受けられる方へ
- 検査前に問診表を記入していただきますのでご協力ください。
- MRIの検査時間は検査内容によって異なりますが、約20分以上かかります。
- 服用中の薬は、主治医からの指示がない限り通常通り服用してください。
- MRIは強力な磁石を使用しているため、キャッシュカード等の磁気カード・時計・補聴器・使い捨てカイロなどは検査室へ持ち込めません。
- 当院ではペースメーカー、人工内耳、神経刺激装置等の体内に電子電機部品がある方は検査を受けることができません。
- 同様に、脳動脈クリップや人工関節、歯科インプラントなど、体内に金属が入っている方は主治医及び放射線科に申し出てください。
- 妊娠中もしくは妊娠の可能性のある方は、主治医もしくは診療放射線技師に申し出てください。
造影剤を使用した検査を受けられる方へ
- 造影剤を静脈注射して行う造影検査のある方は、造影剤使用に関する同意書が必要になります。
- 主治医から造影検査の必要性と副作用の説明を受け、署名してください。
CT
X線を利用して身体を撮影し、コンピューターにて画像処理を行い、あらゆる断面を画像化し、細かな情報を得る事が可能な装置です。
当院使用機器
SIEMENS社製「SOMATOM Emotion 16-Slice」特徴
- 広範囲を短時間で高精細に撮影できます。
- 検査が短時間で行えるため、負担軽減できます。
- 得られる情報が詳細なため、3次元表示が可能であらゆる方向から観察できます。
造影検査
検査部位や検査目的により造影剤という薬剤を使用することがあります。造影剤により血管や病巣の形態がより詳しく描出されます。造影剤使用には制限があるので担当医にご相談下さい。マンモグラフィ
乳がんとは
乳がんは乳房の中の乳腺にできる悪性腫瘍です。初期の乳がんに症状は無く、そのまま進行するとがん細胞は増殖して乳腺の外まで広がり、リンパや血液の流れにのって乳房から離れた臓器にも及びます。 日本では乳がんにかかる女性は年々増えており、現在では女性のがんの中で最も罹患率が高いがんです。30代から増え始め、40代後半から50代前半で罹患率が高くなります。 しかし、早期発見で適切な治療を受ければ、高い確率で治る病気でもあります。乳房X線撮影とは
乳房のX線検査のことをマンモグラフィ(Mammo graphy:MMG)と呼びます。しこりや石灰化を写しだす事ができます。 撮影にはマンモグラフィ専用の装置を使い、透明な板で乳房を挟んで、薄く均一に伸ばし広げて撮影します。これを「圧迫」といいます。きちんと圧迫することにより、良い画像が得られ、被ばく線量も少なくすることができます。 通常の検査では2方向撮影を行いますが、医師の判断により追加撮影を行うこともあります。検査を受けるときは
乳房で気になることや乳房の手術歴がありましたら、撮影前に担当技師にお話し下さい。 制汗スプレーやパウダーなどは画像に写ってしまうことがありますので、付けないようにお願いします。 乳房を圧迫して撮影を行うため、痛みを感じることがあります。痛みの感じ方には個人差がありますので、無理せず担当技師にお伝え下さい。自己検診とは
乳房の病気には自分で発見できるものがあります。月に1度は自己検診を行いましょう。 閉経前の人は、乳房の張りが少ない月経終了後1週間くらいの間に行うとよいでしょう。閉経後の人は毎月1回忘れない日に行いましょう。 自己検診を習慣にして、普段からの乳房の状態を確認していれば、小さな変化が生じたときに気付きやすくなります。一般撮影(レントゲン撮影)
一般撮影と聞くとあまりピンとこない方もいらっしゃると思いますが、健康診断で撮る胸部、けがをした際に撮る骨の写真のことで、レントゲン撮影のことです。
胸部撮影 | 腹部撮影 |
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肺や心臓病気が疑われる時に有用です。 咳が出る、胸が苦しい時などに行われる検査です。立ったままの姿勢(立位)、困難な場合は座った状態(座位)で深吸気にて、撮影します。 | 腹痛などの症状がある時に行われる検査です。絶食などの前処置はありません。 横隔膜から恥骨までの範囲を撮影するので着替えていただくことがあります。 腹部の場合は呼気の状態で撮影します。 |
胸部写真の結果から疑われる病気 肺がん、肺炎、結核、気胸、胸部大動脈瘤、心肥大など | 腹部写真の結果から疑われる病気 腸閉塞、胆石、尿路結石、消化管穿孔、臓器の形態異常など |
当院の撮影室・待合室
画像センター受付
検査待合室
3番撮影室 6番撮影室
胃部バリウム検査(人間ドック)
胃部バリウム検査はバリウムと発泡剤を飲んで、胃の細かな病変を見つける検査です。
胃の壁に何度もバリウムを付着させる必要がありますので、たくさん動いたり、撮影する部位によっては窮屈な姿勢をお願いすることがあります。
また、検査を受ける前に次のような症状の方はお申し出下さい。
- 過去のバリウム検査で、じんましんがでた。気分が悪くなった。
- 食事中にむせる。
- 便秘になりやすい方。
- 潰瘍や消化管穿孔
- 動くのがつらい方 など
- 検査後早めに、多めの水で下剤を必ずお飲みください。
- 今日一日、水分をできるだけたくさんとってください。
- 便意を感じなくても、定期的にトイレに行くよう心がけてください。
X線透視撮影装置
X線透視撮影装置は全機種FPD装置を導入いたしました。
従来に比べて、低被ばくで良好な画像を得る事が可能になりました。
胃透視や注腸検査などの造影検査をはじめ、当院では、脊髄造影検査(ミエログラフィ)・ルートブロックや関節造影などの検査も行っております。
c 日立デジタルX線TVシステム
胃透視
腰椎ミエロ
腰椎ブロック
肩関節造影
骨塩定量検査(骨密度測定)
骨密度測定は、骨粗しょう症をはじめとする代謝性骨疾患の診断や治療効果の判定、骨折リスクの予防に必須な検査です。
当院では、早くから装置を導入し地域の中核病院としての役割を担ってきました。
よくあるお問い合わせ
Q 何度もレントゲンの検査をしていますが体に影響はありませんか?
A
まずレントゲンの検査はけがの状態、病気の経過を観察するため重要な検査です。被ばくによるデメリットよりも撮影することのメリットがあるため行います。当院の検査で使用する放射線量では、体に影響が現れることはありません。 ※妊娠中、または妊娠の可能性のある方は検査を受ける前に医師と相談してください。Q 介助で一緒にレントゲン室に入りましたが大丈夫ですか?
A
介助の必要なご年配の方やお子さんの検査では付き添いの方にご協力をお願いすることがあります。放射線は検査する人の部位に照射します。介助で入る方には直接あたらなく、非常に少量の放射線ですので心配いりません。
付き添いの方には防護衣を着ていただき、被ばくを低減するよう努めておりますのでご安心ください。
Q レントゲンを撮る際時計、眼鏡は外しますか?
A
撮影部位によっては外さなくても大丈夫です。時計であれば手の関節、眼鏡なら頭部、頚部の検査であれば外していただきます。
胸部のレントゲンではネックレス、ボタンや金属のついた服などが写り込んでしまうので注意が必要となります。
Q CTとMRIの違いって何ですか?
A
CTは放射線、MRIは磁力を使っています。形が似ていると思った方もいらっしゃると思いますが構造は全然違います。CTは放射線を多方向からあて、コンピューターで解析することによって細かいところを撮影することができます。 MRIは人の体の水分の磁力を利用しています。MRIは水分を多く含む臓器に適していますが骨や肺の中というのは苦手です。そこで骨や肺を得意とするCTを使います。CTの得意分野 | MRIの得意分野 |
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脳出血 骨折 肺炎 | 脳梗塞 脳動脈瘤 椎間板ヘルニア |
頭部CT(脳出血) 白い所が出血 | 頭部MRI(脳梗塞) 白い所が梗塞 |